登記茶屋とは……
司法書士がまだ「代書人」と呼ばれていた明治時代、登記所の隣には、食事を楽しみながら登記の完了を待つための茶屋があったとか……
実は最近、色々と物入りでね。
ついに夢のマイホームを建てたんだよ。
契約に工事に登記に、今はとにかく出費がかさむんだ。
これからヒナ達を育てながら、ローンも返済していかなくちゃならないっていうのに。
特に登記は、表題・所有権保存・抵当権設定の3回も必要らしいんだ。
中でもひどいのが所有権保存登記で、表題部の名前を書き写すだけだって聞くよ。
銀行に言われたから仕方なく司法書士に依頼したけれど、ぶっちゃけ所有権保存登記なんて自分で出来ると思わないかい?
先ほど注文されたブレンドコーヒーは、豆の種類や比率を工夫して当店のオリジナリティを表現しています。
しかし、珍しい品種や尖った味の豆だけを使えばいいという話ではありません。
特徴的な味がちゃんと目立つためには、しっかりとしたベースとなる味があることも重要なんです。
その点、コロンビアの豆はマイルドでバランスがよいため、ブレンドのベースとしてよく使われるんですよ。
万人受けする安定した味で全体を支える……いわばブレンドの大黒柱のような存在ですね。
そして、所有権保存登記は登記界のコロンビアと言えるかもしれません。
たしかに、新築注文住宅の所有権保存登記では、結果的に表題部所有者の住所と氏名を書き写しただけという場合も多いです。
しかし、所有権保存登記の真髄はその後にどんな登記を申請するかという点にあるのです。
売買による所有権移転や、住宅ローンの抵当権設定などは、その大前提として所有者保存登記で権利部甲区に所有者が登場していなければ登記できません(※売買については区分建物の例外あり)。
つまり所有権保存登記は、その不動産がこれから活用されていくためのベースとなる登記というわけなのです。
そして、住宅ローンを組む際の①所有権保存+②抵当権設定の連件申請においては、①が却下されると②も却下されてしまいます。
②で不動産を担保に取ろうとしている金融機関にとっては、①が万が一にも却下されないよう、キッチリやってもらわないと困ります。
そのため、いくら簡単に思える所有権保存登記であっても、登記のプロである司法書士にちゃんと依頼するよう、金融機関からは言われるということですね。
なるほど、「たかが保存登記、されど保存登記」というわけですか。
俺も一家……いや、一巣の大黒柱として頑張らないとな!
お前たち!塾は終わったのか!
それじゃあそろそろ行くとするかな。
先生、ごちそうさまでした!
……先生ではなく、マスターと呼んでください。
またのご来店をお待ちしております。